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  平成21年3月に山口県の集団指導でも述べられたように厚生労働省は福祉用具の適正化という名目で市場の最低と最高の価格を利用者に通知するという施策を行おうとしています。しかし私たち山口県福祉用具協会はこの施策に対して、適正化の内容が価格面にのみ、とらわれていることに疑問を抱いています。
そこで介護保険法を遵守する立場と福祉用具の正当で有効な使い方を普及させるという点において、決して福祉用具は価格のみで判断できるものではないことをご理解いただきたく、下記の説明としました。

 福祉用具の事業所は介護保険の事業所の中で唯一、価格の決定が自らに課せられています。市場価格が事業所によってまちまちであることは、ご存知の通りだと思います。
福祉用具レンタルの費用については、福祉用具本体の価格のほかに次のような費用がかかります。

1.搬入搬出費用 ・・・ 利用者様にお届けする為の運搬や回収費用
お届け先での組み立て設置や使用説明等
2.モニタリング費用 ・・・ 利用状況の確認
(変化があればケアマネ等との連携のもとに対応)
3.点検調整費用 ・・・ レンタル品の点検 (不具合があれば修理、交換)
4.消毒費用 ・・・ 回収した福祉用具の洗浄、消毒、殺菌
(消毒前と消毒済品が混入しないよう区分管理も同時に行う)
5.点検動作確認費用 ・・・ 回収した福祉用具の点検整備
(分解、組み立て、動作確認、部品交換等)→不良品は廃棄処分
6.保管費用 ・・・ 消息済品の梱包、在庫管理
なお現場での実際に行われているデモ(テスト運用)にも当然のように使用されれば、消毒は行われます。 搬入、搬出にも、モニタリングも点検調整も回収後の動作確認、梱包作業も実際のレンタルと同
じことが必要です。こうしたデモはサービスとして、費用負担は発生されずに行っていますが、実際に
は費用がかかっています。
特に上記4〜6は福祉用具を利用している方からは、普段見えない部分の費用になります。介護保険では、消毒・点検・保管は業務として定められていますが、明確な基準は出されていません。福祉用具レンタルを行っているものとしては、きちんと消毒・点検整備され、きちんとビニール梱包された商品を、利用者様の玄関先で梱包をほどき、納品する体制が必要かと思います。それはただ利用者様にレンタルするだけではな
く安全、安心も同時にお届けするからです。現状を見ると、同じレンタル商品でも価格が違うことがあります。それは利用者様に安全・安心をお届けする為の費用の差があるからです。
安全・安心を切り捨てて、1円でも安く使用するのか、または安全・安心にどれだけのお金を払うのかは、利用される方の考え方にかかっているのではないでしょうか。
アンケート結果
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